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ひみつの焙煎時間



お昼を食べ損ねたある日、

遅めのランチを求めて可否庵の扉を開けると

嬉しそうな顔のマスターがいた。


忙しなく手首のスナップをきかせている。

のは、手廻しの焙煎機でぐるぐるとローストしている最中だったのだ。



「めがねくんもまだ見たことないのに~」


マスターのひみつの焙煎時間にお邪魔してしまった。

うれしい。


初めてみる手廻しの焙煎機からは

豆の焼けるいい匂い。

香ばしいコーヒーの匂いがちゃんとする。



ライトで焼き加減を確認しながら、豆をチェック。

無理を言って、目の前で焙煎された豆で

コーヒーを淹れてもらった。


うーん。

スモーキーでいて、ライトな飲み心地。

と知ったような口で書いてみたけど、

全部マスターのセリフ。


見た目ほど濃くなく、飲みやすい!!

っていうのが、シロウトのわたしの感想。

そして、本当にとってもいい匂い。



コーヒーの匂いって落ち着く。

眠気を覚ましてくれるのに、

心を落ち着かせてくれるって素敵な飲み物すぎる。

だからいつも飲みすぎてしまう~。


コーヒーの話を聞くのも好きだし、

ひとつひとつ所作を見るのも好き。


コーヒーを好きになったのは、

たくさんコーヒーの取材をさせてもらったことと、

コーヒーの話をたくさん教えてもらったこと、

おいしいコーヒーを何度も飲ませてもらったことが

絶対的な理由だと思う。


またこのひみつの時間を狙って、いこう。





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